本来7個ある首の骨、頸椎は30~40度の湾曲があります。それが長い間の姿勢の崩れや頸椎の疲労などによりその湾曲が無くなりまっすぐ伸びた状態になります。この状態をストレートネックといいます。ストレートネックは、老若男女を問わず発症します。
寝違いによる首痛などは寒暖差や疲れにより起こしやすいですが、ストレートネックは姿勢や構造上の要因が大きいと言えます。
長時間うつむきの姿勢でパソコン操作をするデスクワークや、スマートフォンの操作などストレートネックの大きな要因です。
同じ姿勢を1時間以上続けることは身体にとって良いことではありません。
大人の頭の重さは約5㎏(体重の約10%)。下に向けば向くほど頭を支えるために首に負担がかかります。このうつむいた姿勢を続けていると本来ゆるめに湾曲していた首が伸び切ってその状態のまま筋肉が固まっていき徐々にストレートネックになっていくわけです。首周りの筋肉の弱い方は筋肉で頭が支えられず首が下がりやすくなります。女性にストレートネックの方が多いのはこのためです。この他に寝るときの枕が合わないことや、バレエやダンスで強制的に顎を引いた姿勢を続けることによっても起こると言えます。
頸部の重心が前に移動してしまうために頭を首の筋肉だけで支えられなくなります。その結果筋肉が緊張し慢性的な首の痛みや肩こりなどの症状が現れます。
他に、頭痛・片頭痛・手足のしびれ・めまいなど、また首が動きにくくなったり人によっては自律神経失調症に至るケースもあります。
《ストレートネックのチェック》
1、壁を背にして立ちます。
2、かかとを壁に合わせます。
3、背中を壁にくっつけます。
4、少し顎を引きます。
5、この時点で頭が壁から離れたらストレートネックの可能性があります。
〇首のストレッチ
1、首の前屈
後頭部で両手をしっかり組み、顎を鎖骨に近づけるよう頭を軽く押しながら可動域いっぱいまで下げていきます。1番頭が下がった状態で5秒静止しこれを3回繰り返しましょう。
2、首の後屈
両手の親指をあごの下につけてゆっくり押しながら首を後ろに倒します。前屈同様5秒静止して3回行いましょう。
3、首の側屈
両手を下げ肩の力を抜いて、首をゆっくり真横に倒します。倒れる側の手を頭にかけ気持ちのいいと感じるところで5秒静止し左右3回ずつ行いましょう。デスクワークなど長時間同じ姿勢はよくありません。30分に1回は身体を動かして時々首のストレッチも行うと良いでしょう。
〇スマホを見る時は頭を前に垂らして見ていませんか?
この姿勢を正すだけでも改善されます。顔の高さまでスマホを持っていきましょう。
〇入浴
お風呂はシャワーだけで済まさず入浴しましょう。この時あごまでつかる全身浴で、39度くらいの少しぬるめの温度で10分から20分リラックスして入りましょう。(※血圧の高い方、心臓の弱い方は長湯に注意!)
入浴後は湯冷めしないようドライヤーで髪を乾かしましょう。
〇枕を変えてみる。
近年増えてきているストレートネック.。自身で意識をして改善していきましょう。ストレートネックの状態が長く続くと猫背になったり、身体のバランスが崩れて骨盤が歪んだりしてきます。整体院で身体を整えてもらうのもおススメです。身体を整えることで心も元気になります。